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皆さんも過度な運動を行うとなる筋肉痛。

しかも年を取ると筋肉痛が遅れてくるように感じませんか?

若いころは次の日になっていたのに、いつしか1日遅れ・・・さらには2日遅れ・・・

私も同様の経験があります。今回はそんな筋肉痛について説明していきます。

そもそも筋肉痛って何?

筋肉痛とは、運動後数時間から数日後に生じる筋肉の痛みを指します。

筋肉痛には2タイプあり、運動中から運動直後に生じる筋肉の痛みは「急性筋肉痛」、運動直後ではなく一定の時間が経過してから症状が生じるものは「遅発性筋肉痛」とも呼ばれています。

一般的な筋肉痛は遅発性筋肉痛を指すものです。

これらのメカニズムについては、6つの仮説が提唱されています。

⓵乳酸
⓶筋肉のけいれん
⓷結合組織の損傷
⓸筋肉の損傷
⓹炎症
⓺酵素流出の説です。

ただし、いずれか1つではなく2つ以上の原因が合わさっている可能性もあるとされています。

まだまだ筋肉痛の実態は未解明の点も多く、研究中なのです。

参考文献:Delayed Onset Muscle Soreness(遅発性筋肉痛について)

https://link.springer.com/article/10.2165/00007256-200333020-00005

年齢ごとに筋肉痛を分析してみた(少年期VS成年期)

文献名:遅発性筋肉痛および運動に伴う 筋損傷研究における文献的知見「被験者特性の違いに着目して」
2006年に川崎医療福祉学会誌に資料として掲載されたこの文献は289の研究結果をメタ解析したものです。

本記事では年齢の項目のみ、まとめますが原文では年齢以外にも性別によってや筋トレ経験等についても条件を分け解析しております。興味がある方は上記リンクより原文を読んでみるのもオススメです。(日本語なので読みやすいです)

その結果としてメタ解析のため各プロトコル(運動様式 や測定項目など)が統一されたものではなく結論づけるには至らないが、

少年は成年より筋肉痛や筋損傷の程度が軽く、また高齢者は筋損傷の程度が大きい可能性が考えられた。

以下、年齢解析の内容まとめ・・・

18歳以下(少年)と成人を比較
【CK活性値(クレアチンキナーゼという酵素で活性値が高いほど、ここでは筋損傷があることを示します)】
少年:ほとんど上昇しない。成人と比較し優位に低い。
成人:著しく上昇し1週間後も数値が戻らず。
【筋肉痛】
24時間後に両者優位に増加がみられるも年齢差はなし

年齢ごとに筋肉痛を分析してみた(成年期VS高齢)

上記では少年と成年を比較したデータを紹介したが、以下では成年と高齢者を比較した内容をまとめたものを紹介する。

この結果によると性別区分なく筋繊維損傷について比較した場合は有意差がないことが分かります。

一方で、女性のみに焦点を当てて比較した場合は成年のほうが優位的に損傷率が低く、治りも早いことが分かりました。

60歳以上の高齢者と成年を比較
男女共通文献
【筋繊維損傷率】
両者に有意差なし
女性限定文献
【筋繊維損傷率】
高齢者:優位な増加
成年:変化なし
【アームカール後の弛緩時肘関節角度】
高齢者:2日後でも有意に低下したまま
成年:1日後までに低下し,その後は徐々に回復(増加)傾向

これらをまとめると・・・

若いほど、筋肉痛の程度や治りが早い。

男性は体が完成した成年以上では、筋肉痛の程度は悪化するものの有意差がつくものではない。

女性は年齢に従って筋肉痛の程度や治りが優位的に悪化していく。

若いほど筋肉痛の程度が軽いことは言うまでもなく周知の事実ですが、成年以上の男女間で差があるのはホルモンバランスや元々の筋肉量、血管の老化などが影響しているのかもしれませんね。

筋肉痛の治し方について

これまでは筋肉痛のメカニズムなどを紹介してきましたが以下では筋肉痛を早く治す方法について、いくつか簡単に紹介していきます。

・ストレッチをする

血行を良くすることが目的であるため、患部をたたくような方法ではなく、揉み解すような方法を行いましょう。1週間以上、筋肉痛が収まらない場合は慢性化や神経を痛めている可能性があるため医療機関への受診をオススメします。

・サプリメント服用

筋肉痛にはビタミンB群がメインの効果を発揮します。主に豚肉などに多く含まれるものです。しかし、筋肥大にはビタミンDなども必要なため、マルチビタミンミネラルが市販の栄養剤ではオススメです。

・リカバリーウェア着用

着用することで適度な加圧を体に与え、血行を改善することで筋肉痛の治りを早めます。しかし、1着ごとの価格が高く相場は5000円~15000円くらいします。

 

また、お酒は筋肉の回復を妨げるため、筋トレ後の過度な飲酒は控えることをオススメします。

飲酒と筋トレに関する記事も合わせてご参照下さい。

参考文献

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1034/j.1600-0838.2002.10178.x

 


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