筋トレをやっている人でしたら最近になって目にし始めたHMBというサプリメント。
日本では2010年くらいから販売メーカーが増えてきて、私の通っているゴールドジムでも2017年末ごろより取扱いが始まっております。
しかし、実際にどんな効果があるのか。
高いお金を出してまで買う価値はあるのか。
買うならどれがいいのか。
疑問は尽きないと思います。今回はそんな方々へHMBについてまとめました為、参考にしていただけたらと思います。
そもそもHMBって何?
HMBとはβ-hydroxy-β-methylbutyrate(β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸)というものであり、頭文字からHMBと略されているものです。別称として「3-ヒドロキシイソ吉草酸」と呼ばれることもあるようです。
必須アミノ酸であるロイシンを代謝してできるものであり、人体では0.2~0.4gが1日に生成されています。
その歴史はまだ浅く、1996年にアイオワ州立大学のDr. Steven L. Nissenらによって検証され、多くの研究成果が発表されております。
HMBの効果は?
1997年に論文雑誌The Journal of Nutritional Biochemistry(JNB)にてNutritional role of the leucine metabolite β-hydroxy β-methylbutyrate (HMB) HMBの栄養学的知見というタイトルにて発表・掲載されております。
この論文ではHMBついて以下の効果が挙げられております。
・強度増加において除脂肪体重の増加量がHMBを摂った人は無摂取に比べて50から200%の効果を示した。
特に2点目の結果については運動に伴う筋肉組織の分解を抑える働きがあることから生じるとされており、同じくDr. Steven L. Nissenらによって発表された論文によって証明されております。
摂取量と期間は?
ではどれくらいの量をどれくらいの期間摂取すべきか。
結論としては3g/日の量を最低でも2週間以上は摂取したほうがいいです。
~摂取量について~
この根拠としては1996年にDr. Steven L. Nissenによって発表された論文にて3週間の筋トレの成果をHMBの摂取量別に分けたデータがあります。そのデータが以下です。
1日3gを摂取しているグループが未摂取および1.5g摂取グループに比べて優位に筋力が増加していることがわかります。
~摂取期間について~
また、摂取期間については2018年に発表された論文で、以下の内容が掲載されております。
実験では28名の男性を3つのグループに分けて最大4週間、毎日ダンベルカールを10RM×6セット行ってもらう。
グループ1:2週間 HMBを3g摂取する
グループ2:4週間 HMBを3g摂取する
グループ3:プラセボを摂取する
結果として筋力はHMBの摂取期間が長いほど優位に増加しただけでなく、2週間以上のHMB摂取で筋肉痛が起きにくいことが実証されております。
まとめ
・HMBは人体では0.2~0.4g/日しか生成されない物質である
・LDLコレステロールの減少効果がある
・運動における筋肉分解を抑え、筋肉量の増加が見込める
・筋肉痛の抑制効果がある
・適正使用量は3g/日で2週間以上の摂取がよい
参考文献
①Nutritional role of the leucine metabolite β-hydroxy β-methylbutyrate (HMB)
Steven L.Nissen Naji N.Abumrad
②Two and Four Weeks of β-Hydroxy-β-Methylbutyrate (HMB) Supplementations Reduce Muscle Damage Following Eccentric Contractions
Yosuke Tsuchiya , Kinjiro Hirayama, Hisashi Ueda & Eisuke Ochi
③Effect of leucine metabolite β-hydroxy-β-methylbutyrate on muscle metabolism during resistance-exercise training
S. Nissen, R. Sharp, M. Ray, J. A. Rathmacher, D. Rice, J. C. Fuller Jr., A. S. Connelly, and N. Abumrad
④β-hydroxy-β-methylbutyrate ingestion, Part I: effects on strength and fat free mass
GALLAGHER, PHILIP M.; CARRITHERS, JOHN A.; GODARD, MICHAEL P.; SCHULZE, KIMBERLEY E.; TRAPPE, and SCOTT W.