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【文献あり】加圧トレーニングの効果や安全性まとめ!

2008年頃より急激に流行し専門のジムなどもできた「加圧トレーニング」

広告や町の看板で見たことがある方や、中には通っているジムのオプションメニューとして

利用を考えている方もいらっしゃるかと思います。

今回は、その効果や安全性を中心に知見を紹介していきたいと思います。

そもそも加圧トレーニングって?

加圧トレーニングとは上画像のように「腕や脚のつけ根を専用のベルトで締めつけ加圧することで、血流量を適切に制限した状態で行うトレーニング法」のことです。

加圧することで主に3つの効果を得ることができるといわれております。

①血流改善効果

加圧して血流制限を行うと、一時的に血液が腕や脚に滞留する「プーリング現象」が起こります。滞留した血液は行き場を探して様々な毛細血管まで行き渡ることで血管の拡張が起こります。いわゆるバンプアップを加圧することで疑似的に作り出すことができるということです。

②美容効果

加圧トレーニングを行うと、通常の約290倍の成長ホルモンが分泌されるという研究結果があります。成長ホルモンは体の成長を促すだけでなく新陳代謝の活性化を促進します。新陳代謝が活性化するということは免疫力や回復力の増加だけでなく、脂肪が燃焼しやすくなりダイエット効果があるだけでなく、太りにくい体つくりにもつながります。しいてはアンチエイジングなどにも効果があるとされています。

③筋力アップ効果

筋肉には、瞬発力に優れた速筋と、持久力に優れた遅筋の2種類があります。それぞれの筋肉を鍛えるには筋トレ方法を変える必要がありますが、加圧することでこの2種類の筋肉を同時に鍛えることが可能になります。これは、加圧により、筋肉は負荷の違う2種類のトレーニングを同時に行っているかのように錯覚するからです。軽い負荷でも、高負荷のトレーニングと同等の効果が得られるため効率的なトレーニングができるだけでなく、怪我の予防にもつながります。

加圧トレーニングのデメリットって何??

これだけみると良いことずくめの加圧トレーニングですが、もちろんデメリットもあります。

デメリットとしては「加圧の絶妙な調整が難しい」ということです。

血液を制限して、高強度のトレーニングに近づけていくため、過度な加圧や運動を行うと人によっては貧血症状につながることがあります。今日における加圧トレーニングでは日本での特許は切れており、インストラクターの資格などなしに誰でも指導することが可能となっています。体験などを行い、信用できるトレーナーの指導の下で訓練を行うことをオススメします。

少し怖いなと思った方もいるかと思います。そんな方のために次の章では安全性についてより詳しく紹介していきます。

加圧トレーニングって安全なの?【根拠文献あり】

東京大学より2006年に発表された以下の文献では日本国内において加圧トレーニングを受けた男女計12,642人(男性45.4%、女性54.6%)を対象に有害事象の発生率を調査した内容となっております。

文献名:Use and safety of KAATSU training:Results of a national survey

(加圧トレーニングの使用と安全性:全国調査の結果について)

加圧トレーニングの実態を調査した施設のほとんどで、毎回5〜30分の加圧トレーニングを週に1〜3回実施しています。

発生した副作用は静脈血栓(0.055%)肺塞栓症(0.008%)および横紋筋融解症(0.008%)でした。

1万を超える被験者データは信頼性としては非常に高く、また横紋筋融解症についてはその病態から必ずしも加圧トレーニングが原因とは考えにくいものです。

これらの結果は、加圧トレーニングがアスリートや健康な人をトレーニングするための安全で有望な方法であり、様々な体調の人にも適用できることを示しています。

参考文献

文献名:Effect of Pressurization Training with Walking on Body Composition, Respiratory Function, and Cardiovascular Response in Middle-Aged Obese Women

http://www.koreascience.or.kr/article/JAKO201215349525150.page

文献名:Use and safety of KAATSU training:Results of a national survey

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ijktr/2/1/2_1_5/_article/-char/ja/

 

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